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名も無き場末のスナック

引越し業者の彼と、多重人格者ユミコの思い出

彼女の中のもうひとつの人格が犯した犯罪は、彼女の犯罪ではないー

参考ニュース

窃盗罪に問われた30歳代の女性の刑事裁判で、東京高裁(朝山芳史裁判長)が、解離性同一性障害(DID)により女性本人とは別の人格が犯行に及んだと認定し、女性の刑事責任能力を限定的とする判決を言い渡していたことがわかった。
出典:読売新聞オンライン
「別の人格が万引き」認定、責任能力「限定的」

これを聞いて、
「とはいえ、犯罪(ここでは窃盗)したのはアンタ本人だろー!」
そう叫びたくなる人も多いはず。

私ももし自分の子供を傷つけられて、その犯人が多重人格者(解離性同一性障害)で
「もうひとつの人格が行ったのであり、自分は記憶がない」
と言われたところで、許しの境地にたどり着ける自信はない。

が、ふと「多重人格者ユミコ」のことを思い出したので、書き留めておく。

私は多重人格の人に出会ったことはない。
なので、ユミコにも会ったことはない。
誰から聞いた話かということからご説明させていただくと・・・

15年以上前の話。
当時私はブラック企業に勤めていて、A県からS県に急な異動を命じられた。
土地勘のない中で、たった2週間で新居を決め引越しをせねばならなかった。

引越し業者は若い男性と年配の男性の2名が来てくれて、スムーズに行われた。

若い男性は私と同じ年のアキラ君。
茶髪というか金髪で、カラーコンタクトをしていて、
いかにも地方のヤンキー出身の若者という風貌のアキラ君。

どういういきさつだったか覚えていないが、
私はアキラ君と何度かお茶をしたり、ご飯を食べたりしたのだった。

(その後の人生で数回引越しはしてますが、
業者と仲良くなったのはこの時だけよ~)

元ヤンキーのアキラ君と、元それなりに真面目だけが売りの学生だった私。
何を話したのか今となっては思い出せない。

のだが・・・

たった一つだけ鮮明に覚えている、彼の話がある。
それが、彼の同僚(引越し業者)の「ユミコ」のこと。

私が唯一知っている(聞いたことがある)実際の多重人格者なのだ。

「いや、それってアキラの作り話でしょ?」

そう思うでしょ?

いや、そうかもしれないんだけどねw

それを検証する手段はないのだけど、私は「ユミコ」の話は真実だと思っている。

なぜなら、、、

アキラ君にフィクション創作能力は全くなさそうだった(爆)

彼の言葉は全て自分が見たものか経験したものかで成り立っていた。
だからユミコの話はたぶんホントの話。

前置きが長くなりましたが、ユミコについての物語・・・

**********************************

ユミコは地味でおとなしい女の子、というくらいの認識だったそう。
あるとき、何人かの職場のメンバーでファミレスに行って談笑していたら、

ふっとユミコは気を失った。

「ユミコー??ユミコ大丈夫???」

ほどなくして意識を取り戻したユミコ。

「ああ、良かったね」

と口ではいったものの、明らかに雰囲気がおかしい。
それまでのユミコと、目の鋭さが全然違う。

野性の勘が働いたのか、アキラ君は言った。

「・・・・お前、ユミコじゃないだろ?」

しばしの沈黙のあと、(体は)ユミコが声を発した。

「はい、俺マサヤっす!いつもユミコがお世話になっております。」と。

その声色も普段のユミコとは明らかに違ったらしい。

「どういうこと・・・?」

一同が質問すると、マサヤはすらすらと答えたそう。
(マサヤと違って、普段のユミコはあまり喋らない人らしい)

マサヤの言ったことをまとめると

◆主人格はユミコ(本人)

◆副人格(サブの人格)がマサヤ

◆ユミコ以外の人格はいくつかいるが、メインはマサヤ。
他には、赤ちゃんの人格とか、外国人の人格とか2~8人位

◆ユミコじゃないときはどうしてるのか?
別人格の時の言動や行動をユミコは覚えていないので、
生活に支障がないよう、寝る前にマサヤは日記に必要事項を書き留めておく
(翌日以降の、誰かとの約束や予定など)

マサヤは本人のユミコよりずっと賢い人みたいで、
マサヤがしっかりしているから、ユミコは社会生活が問題なく?送れているそうだ。

ちなみに、
自分以外の人格の数は精神の安定によって変わるみたい。
精神不安定な時は、多くなってしまうし、
精神が安定しているとマサヤくらいしか出てこない。

人格が切り替わるタイミングは、本人にもわからない。
ただ、ふっと気を失って意識が戻って来た時は別人格が出ている、と。


↑多重人格といえば、この本。昔流行りましたねー。
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私はアキラくんの話は本当のことだと思っているので、
ユミコみたいな多重人格者は大変だなあ、、、と今でも思っている。

ユミコ、精神科には通っていると言っていたけど、
なかなか治らないんだって。

子供の頃に激しいいじめを受けたことが原因かも、と
先生には言われていたらしい。

会ったこともないユミコ。
その壮絶な人生。
今は何人の人が彼女の中に住んでいるのかしら。

そして、アキラくんのことも思い出す。
兄はシンナー中毒で自殺未遂して病院に居るといってたっけ。
その後どうしたんだろうな。

あれから15年以上の日が過ぎた
今も彼は引越しの仕事をしているのかしら
茶髪でちゃらちゃら生きてるのかしら

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