笑顔も元気もいらない場所を、あなたに

menu

名も無き場末のスナック

小夜子流・傷に塩を塗る読書方法。亀山早苗に「不倫漬け」だった日々のこと

今日のテーマは「読書」

無趣味な小夜子の、数少ない好きなことは読書であります。

傷ついたとき、
人と話す元気がないとき、
悶々とひきこもりたいとき、

そんな時に、一冊の本を友のように抱る安心感。

本を読む効能って

励まされたり、
気分転換ができたり、
新たなモノの考え方に目からウロコがおちたり。

人それぞれ、
状況それぞれ、

まあ、色々あると思うんですが。

今日は小夜子流【非】おすすめ読書術について語らせてください。

それは

傷口に塩を塗る、という読書

です。

心の傷・・・といえば

セラピーに行くとか、優しい音楽を聴くとかのように
「癒し」要素を強く求めるものですよね。

小夜子流、は逆で

「傷ついた心をあえて掘り下げよう」
そして落ちるところまで落ちてみよう、という荒療治。

なので、ごめんなさい。
誰にもおすすめしたことはないし、これからもオススメする予定はないです。

でも小夜子がどんな読書をしてたのか、覗いてみたい方はこの先もお付き合いくださいませ・・・!

遡ること9年前。
それはいわゆる新婚時期であるにも関わらず、発覚した夫の不倫。

夫を問いただすも、否定・否認・逆ギレで話にならない。
目の前には確固たる物証(写真・メール)があるのだけれど、
それを見せることは私の手の内を知らせることにもなる。
(携帯見てるってバレたら、携帯の証拠隠滅にやっきになるでしょw)

目の前の夫は、仲間なのか敵なのか分からなくなっていた。

幸い、話を聞いてくれる友人もいたのだけれど、
真剣にアドバイスをしてくれることがかえって辛くなり
(結局、自分で選択するしかないのはわかっていたけれど選択できないから)

ああー、いっそのこと酒に溺れて、新しい男でも作って溺れたい!

本気で思うも、私は妊娠中の身。

自暴自棄という選択をしなかったのは、理性というより本能のおかげ。
今ではそんな気がしている。

友人に話すのも辛い・・・

そこで私が選んだ行動は、ひたすら引きこもること。
そして、趣味である「本を読むこと」

その時に読みあさったのが
亀山早苗 という女性のドキュメンタリーだった。

まずは、私と同じ立場の人の心を知りたいと思って選んだ本。
(画像クリックでアマゾンのページに飛びます)

そして、不倫する側の気持ちを知りたくて読んだ本。

さらに、不倫する側の女性のことも知りたくなって読んだことも。

これ以外のシリーズも、とにかく読みまくりました。

もう、いわば「不倫」漬けの日々。
(どんな日々だー!)

あえて見たくない世界にどっぷりつかった日々。

今思い出しても、ちょっと特殊な時間を過ごした感覚があります。

ちなみに
「あ、あたしこの世界もういらないわ」
と悟った時にすべて本は手放してしまったので、一冊も手元にはありません。

記憶を手繰り寄せて、この亀山早苗さんの本の感想をまとめると

☆彼女はあくまでフリーライターという立場で、不倫の当事者のインタビューを淡々とまとめている。

☆不倫を肯定も、否定もしていない立場。インタビュアーに徹している。

☆赤裸々な性描写もそのまま掲載
(むしろ性にまつわるエピソードが大半の印象)

こんな感じ。

不倫の当事者は、話したくてもなかなか話題にしづらいもの。
だからこそ、否定されないという安全な場所(亀山さん)にはすべて聞いて欲しくなってしまうのかもしれない。

そのくらい、赤裸々な告白が多かったのを覚えている。

時には、勝手すぎるなー!と腹立たしくなる不倫の言い分もあったり、
密室の情景に私の夫の姿が重なったり、

もう読みたくない!と思った時も多々あった。
じゃあ読まなきゃいいんだけど、自分の衝動に突き動かされるかのように、
不倫する人、された人のそれぞれの立場のレポートを読んだ日々があったのでした。

傷ついた当事者の方で、繊細な神経の持ち主であればあるほど、
落ち込むし、絶望するし、フラッシュバックなどの現象に悩まされるおそれがあります。
特に不倫と切り離せないような、生々しい性の情景には。

なので、ほんと人にはオススメしない読書方法なのだけれど、
なぜかあれから数年たって、自分としては
あの「不倫漬け」の妙な日々はひとつの糧になったように思えてならないのです。

それは・・・

同じ立場で苦しむのは自分だけじゃないんだな、って体感したことかもしれないし、

不倫は今の日本だと婚姻という法に違反する行為ではあるけれど、
人の心は法ではしばれない、という事実を受け入れるしかないとわかったことかもしれない。

亀山さんは一貫して「話を聞き出すだけ」
いい、も悪い、もジャッジしない。

その姿勢は世間としては賛否両論かもしれないけれど、
善悪で物事をジャッジしたくないというのは信念のある私には、しっくり合いました。

その代わり、

だからどうする、とか
自分はどう生きるんだ、とかのヒントは特になくて

前を向くために役立つ要素は、私にとってはゼロ、だった。

今振り返っても思う。

あの時の自分は、何がしたかったのだろう。
どこに行きたかったのだろう。

そして当時、それに対して何一つ私は答えを持っていなかった。
何も希望が見えなかったのだから。

ただただ、自分の衝動に突き動かされるように
傷口に塩を塗りつけるように、
意味もなく生々しい不倫エピソードの数々を読み込んでいたのでした。

 

ただふと、今になって思うのです。

私にとっては、あの無意味な時間は必要なものだったのではないか、と。

私だけでなく、傷を抱えた多くの人にとってもそうかもしれない。

情報過多の今の時代、スマホを開けばたくさんの役立つ情報が出てくる。

前を向く方法
立ち直る方法
心の癒し方・・・

もちろん、有益な情報もたくさんあるし
私自身も傷から回復した「直接的」な方法はそういうもの

-カウンセリングとか、セラピーとか、心理学とか仲間とか-

だった。結果的に私は前を向いたのだ。

だが、前を向くにもエネルギーが必要だ。

傷ついた私にとって、前を向くためのエネルギーを充電するためのどん底期間。

それが「不倫漬け」読書の日々だったように思えてならない。

いいも悪いも無く、自分の衝動に突き動かされてみる時間
無意味なことをむさぼってみる時間
誰にも遠慮せずに後ろを向く時間

そんな時間を過ごす自分に許しを与えること。

傷からの回復の第一歩は、そんな「後ろ向き」から始まるのではないかと小夜子は振りかえる。

関連記事

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー

カレンダー

2019年9月
« 5月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30